被災馬を引き取り世話
青森市東部にある乗馬クラブが、東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた避難者から馬を引き取り、飼育している。
乗馬クラブ「ERDE(エルデ)」代表の大森友也さん(28)だ。大森さんは「みんなにかわいがってもらえる馬にしたい」と話し、新しい仲間の世話に汗を流している。
馬は「ナムラナイト」(去勢馬、11歳)という名前で中央競馬に出走した経験もある元競走馬。
馬主の但野一博さん(58)が福島県南相馬市で飼育していた。国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追(そうまのまおい)」にも毎年参加している。
しかし、東日本大震災と福島第1原発事故で同市の一部地域が緊急時避難準備区域に指定され、飼育できなくなったため、知人に頼み、引き取り先を探していた。
ナムラナイトは6日午前0時ごろ、青森市に到着。
大森さんによると、最初の2日間ぐらいは環境の変化に戸惑った様子だったが、日が経つにつれ、落ち着きを取り戻した。
ストレスをためないように体に影響のない程度にえさを与えるなど、注意を払って飼育。
元々おとなしい性格で、今ではすっかり新しい環境にも慣れたという。
放牧場(パドック)で乗馬デビューに備えるために体を動かす日々を送っている。
(産経新聞)
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