壊れた「留め金」…海底の山の破壊が大震災誘発か
謎だった巨大地震の仕組みの解明につながる成果で、12日から静岡市で開かれる日本地震学会で発表する。
この海山は現在、宮城県沖約150キロの海底下にあるとみられる。
太平洋プレートに乗って西へ移動しており、約100万年前、東北地方が乗っている北米プレートの下へ日本海溝から沈み込み始めたという。
東北地方の日本海溝沿いのプレート境界は摩擦が小さいため固着しにくく、マグニチュード(M)9級の巨大地震は起きないとされてきた。
しかし、この海山がプレート境界に引っ掛かることで“留め金”の役割を果たし、巨大エネルギーが蓄積されていたらしい。
今回の分析で、海山が数百年程度の間隔で一部が壊れて留め金がはずれ、プレート境界が滑り、巨大地震が繰り返されていた可能性が浮上した。
同研究所の熊谷博之主任研究員は「この海山による巨大地震は将来も繰り返し起きるだろう」とみている。
熊谷研究員らは大震災の長周期地震波の分析から、震源を中心とする半径約70キロの狭い領域が約50メートル滑ったと推定。
この場所では沈み込んだ海山とみられる地下構造が6年前に報告されていたほか、海山が原因とされる1994年のインドネシアの地震と地殻変動が類似することも突き止めた。

巨大地震と海山
(イザ!)

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