「震災、地震学の大きな敗北」-学会、異例の自己批判
巨大地震を想定できなかったのは「地震学の大きな敗北」などと研究者らの自己批判が相次いだ。
学会の最終日に開かれたシンポジウムのテーマは「地震学の今を問う」。
日本の地震予知体制を批判するロバート・ゲラー東京大教授を招いたことで注目を集めた。
ゲラー教授は「東北でM9クラスの地震があり得るという研究成果はあったが、国や学会は見逃した」と指摘し、「政府が仮定している地震と、実際に起きるものが一致していない」と述べた。
東北大大学院地震・噴火予知研究観測センターの松沢暢教授は「東北についてはデータ不足で、最大規模の推定にもっと慎重になればよかった」と研究姿勢を反省。
研究手法の改善策として、批判を大切にし、複数の意見を検討することの重要性を強調した。
同大学院の長谷川昭教授は「巨大地震を想定できず、責任を感じる。今後は学会としてもっと多様な意見を共有すべきだ」と提言した。
議論は、若い研究者が自由な研究ができないことへの批判や、地震学の追究が防災に役立っているかなどについてにも及んだ。
学会は学会員を対象にしたアンケート結果を公表。
東日本大震災を想定できなかった理由について、回答した約630人の約65%が「意識が足りなかった」とした。
(産経新聞)
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