チンパンジーが仲間手助け-困った姿見て道具渡す
ただ、求められないのに自発的に手助けすることはなく、進化の過程で「利他の心」がどのように発達したかを知る手掛かりになるという。
7日の米国科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
食べ物を分け与えるなどの利他的行動は多くの動物で観察されている。
しかし、他者の気持ちを推し量り、その要求に応える心の働きは人間特有と考えられていた。
グループは透明板で仕切った小部屋A、Bを用意し、道具の受け渡しができる穴を開けた。
Aには、ストローで吸うかステッキでたぐり寄せるか、どちらかの方法だけでジュースを飲めるようコップを置き、Bには、ストローやステッキのほか、はけやロープなど不要な物も含め七つの道具を置いた。
Aのチンパンジーが穴から隣に手を差し入れてBのチンパンジーに助けを求めると、Bは隣室の様子を見て何が必要かを考え、ストローかステッキを手渡した。
3組の母子で観察を繰り返すと、約7割で正しい道具を選択した。

小窓から手を伸ばす仲間の求めに応じて、ストローを渡すチンパンジー(左)
隣室が見えない不透明な仕切り板にすると、正しく選択できなかった。
一方、隣室のチンパンジーが手助けを求めなかった場合、道具の受け渡しはなく、“おせっかい”は焼かなかった。
山本助教は「チンパンジーも相手が困っている状況を察して助ける高度な能力がある。しかし、自発的に手助けするのは人間だけ。その違いが何に由来するか、さらに比較研究を進めたい」と話している。
(毎日jp)
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