「2012年人類滅亡」ウソだった?マヤ最古のカレンダー発見

天体の周期を計算した最古のカレンダー
欧米などではマヤの暦(こよみ)に基づき、今年、世界が滅びるとする「2012年人類滅亡説」がまことしやかに流布しているが、精査したところ、終末を示すような計算結果は見当たらなかったという。
成果は2012年5月11日付の米科学誌「サイエンス」に発表された。
■優れた天文学の知識
研究チームは2010~11年、グアテマラ北部の遺跡を調査。
寺院の住居部分とみられる小部屋の内壁や天井に、青やオレンジ色の衣装で着飾った王族の姿や、黒や赤色の点と円、棒線を組み合わせた数百個の象形文字が描かれていた。
マヤ文明は優れた天文学の知識があったことが知られており、解読したところ、文字は数字を表しており日食、月食の時期や月の満ち欠けなどを示していた。
このほか金星や火星について、太陽、地球と一直線に並ぶ現象が起きるタイミングを計算した結果もあった。
ただ月食や日食についての計算は、不正確なところもあったという。
これまで見つかっていたマヤの暦は、樹皮の紙に書かれた13~14世紀のものだった。
その中で歴史は繰り返すという概念が描かれ、ある起点日(紀元前3114年とみられる)から13バクトゥン(187万2000日)経った段階で「時間の区切り」を迎えると記されていた。
バクトゥンとはマヤ文明の長期暦での年月の単位で、約394年に相当する。
13はマヤ文明で最も神聖な数字とされている。
■7000年は先がある
21世紀に入ると、1999年に騒がれた「ノストラダムスの大予言」がはずれたことの埋め合わせのように、マヤ文明でいうところの「時間の区切り」とは人類の滅亡を想定しているとする説がオカルト雑誌や予言関連書で喧伝され、起点から13バクトゥン経った2012年12月21日から12月23日頃に人類は滅亡するとした終末論が広まっていった。
09年には、この問題をテーマにしたハリウッド映画「2012」も公開されている。
今回、マヤ最古のカレンダーを精査した研究チームは「終末論を裏付けるような計算結果の記述はなかった。逆に、世界には7000年は先があると考えていたようだ」としている。
「生け贄が盛んに行われた神秘的な宗教儀式を、天体の動きと合わせるためにカレンダーを使っていたのだろう」とチームでは分析。
研究のさらなる進展が期待されている。
■マヤ文明 4~15世紀に中米のユカタン半島(メキシコ南東部)からグアテマラ、ベリーズ、ホンジュラスにかけて栄えた高度な都市文明。
巨大なピラミッドや神殿を特色とし、石器を用い(金属器は持たず)、4万種もの象形文字を作り出した。
二十進法を用いて数学を発達させ、火星や金星の軌道を計算するなど、極めて正確な暦も持っていた。
16世紀にスペイン人によって滅亡。
(MSN産経ニュース)
■未経験可。勤務時間は自由出勤。時給1,500円~の副業。
■Twitterでフォロワーを増やしたい方


iGoogleにガジェットを追加!
- 関連記事
-
-
ブラックホールが星を飲み込む瞬間 2012/05/15
-
太陽に「怪物級の黒点」出現、磁気嵐伴う大規模フレアの恐れも… 2012/05/15
-
「2012年人類滅亡」ウソだった?マヤ最古のカレンダー発見 2012/05/15
-
今度はエンタープライズ、スペースシャトル試験機NY摩天楼に 2012/04/28
-
千葉県作成、千葉県内の「液状化しやすさマップ」 2012/04/25
-