タイトルにありますように、とうとうきましたその時が。
この日の青魚の釣果は0匹。
この釣りに行った翌週から「異常天候早期警戒情報」と、あまり聞きなれない気象情報なども発表され、季節外れの暖かさになる予報が出ていますが、釣りに行ったこの日までは降雪もあり、非常に寒い日が前週より続いていました。
ここ数年、毎年2月~3月にかけて青魚がパタリと釣れなくなり、その時を境に私は勝手にシーズンに区切りを付けて前期、今期としています。
去年は確か3月に釣れなくなり、4月の中旬かGW辺りから釣れ始めた記憶があります。
北条湾に通い続け、ブログやTwitterで状況を皆様にアナウンスするようになったのは一昨年からです。
一昨年は目ぼしい釣果など、何かネタにすることがある時のみブログを書いていました。
少しずつ反響を頂き、去年より目ぼしい釣果が無くとも、釣りに行った状況をありのままお伝えするようになりました。
北条湾に毎週通い続けて今年は4年目。
毎年、この時を迎えていますが、正月よりも私の中では一年が終わった感が強く、何となくホッとするような感覚と寂しい感覚が入り混じった不思議な感覚になります。
1年間、毎週通い続けて、厳しい釣果の時もあれど、ボウズは無くほぼ毎週何がしかの青魚を釣ってきましたが、過去の経験則や知識や技術ではどうにもならないのが、青魚が居ない海で青魚を狙うこと。
当たり前ですが、釣れるわけがありません。
ここ数週間、ブログやTwitterで青魚の群れも減り、いつその時が来てもおかしくありません…とお伝えしてきましたが、この日は現地に到着した瞬間に「その時」を感じました。
これは感覚的なもので、一言でいうと気配を全く感じないんです。
臭いというか、音というか、海から伝わってくる感覚です。
群れはいるけど、お食事タイムでないから湧いていない…
一見すると、何も魚が寄っていないように見えるけど、釣れる時は何となくざわざわしているというか、海から気配を感じ今日は何時頃に釣れ始めるかな…とある程度の予測が出来るのですが、キレイに群れが居ない時は本当に北条湾内が静かなんです。
この日は、群れも減り始め、日中よりも暗い時間帯に的を絞って、午前4時頃の満潮後から朝マヅメまでの2時間を狙って釣りに行きました。
やや風が強い予報だったので、マイワシでも釣れてサッサと帰れると良いな…と軽く寝坊し午前3時半頃自宅を出発。
途中、保土ヶ谷バイパスで車のウィンカーリレーが逝き、左のウィンカーが出なくなる…というトラブルに見舞われ、幸先良くないスタートに何となく嫌な予感がします。
そして現地に到着。
釣れなかったから言うのではなく、車から出る前に何となく「今日は釣れないな…」と直感的に思いました。
釣りの準備を開始し、いつものように家内の竿から準備し、一通り釣りの準備を終え、寒いこともあり帰る予想時間を家内に告げます。
「今日はたぶん釣れないから2時間だけがんばろう…」
100%絶対に釣れないかはやってみないと分からないので、言い切りはしませんが、思わずついて出る言葉に「釣れない」という言葉入ってしまいます。
そして、いつものように釣り開始のツイートをするのに、バケツに海水を汲み温度を計ります。
釣りを開始します。気温5度、天候は晴れ、風は3~4mほど、海水温は14度です。釣り人は思いの外居る感じで、主要な釣り座は埋まっている感じです。これから朝マヅメあたりまでやってみます。 pic.twitter.com/pUFauKw6Nc
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年2月16日
これで98%くらい釣れないと確信。
今まで、どれだけ気温が下がろうと最低15度をキープしてきた海水温が、この日は14度。
14度という海水温はマイワシ以外は活動する最低温度の下限を割ってしまっています。
マイワシでも限界の値です。
一般的にマイワシ以外のイワシ類で15~16度が下限です。
マイワシで14度くらい。
当たり前の話ですが、人間も家の中に暖房器具が一つしかなく、一部屋しか暖めることが出来ない場合、ペットも含め暖房が効いているその部屋にみんなで集まると思います。
何か用事がある場合や、少し趣向が変わった方以外はわざわざ寒い部屋にはいないと思います。
これも当たり前ですが、魚にしてみれば海水温は人間で言う生活する部屋の室温と同じです。
0.5度変わるだけで食いが渋くなったり、とにかく敏感に反応します。
ここ数ヶ月、下限に近い15度ギリギリのところをずっとキープし何とか釣果を残すことが出来ていました。
これは、青魚達にとってもっと暖かい海域に行くより、生活する下限ギリギリの海水温であっても北条湾周辺に居付くことに何がしかのメリットがあるからギリギリまで居たと思われます。
まぁ、恐らくエサが豊富にある…や、天敵に襲われにくい…などが一番の理由だと思いますが…
しかし、生活そのものが出来ない状態になってしまっては命にも関わります。
暖かい海水がある海域に移動せざるを得ません。
そして、ここからが今年の傾向というか、重要なところですが、海水温は地上の気温と関連性がほとんどありません。
地上の気温が下がって海水温が下がることはほぼありません。
ちなみに氷点下とかいうレベルになってくると話は少し変わってきますが…
氷点下であっても、表層は冷やされて凍ったとしても、ある程度の水深になるとあまり地上の影響は受けません。
一番重要なのは海流です。
今シーズンは、恐らく暖かい海水を城ケ島や北条湾周辺にもたらす何がしかの海流の変化があり、秋から冬にかけて気温が変化しても15~16度程度の一定した海水温を維持していたと思われます。
しかし、ここ数週間徐々に城ケ島や北条湾周辺に暖かい海水が流れ込みにくくなってきて、少しずつ群れが離れ始めいよいよ今回海水温が15度を下回ったということだと思います。
ここからが更に重要なんですが、去年、一昨年はこの状況になり、次に暖かい海流が流れてくる来期(GW頃)までお達者で~だったんですが、今年は少し違うような気がしています。
去年、一昨年は温度計でキチンと海水温は計っていませんでしたが、釣りの準備をする際に最初にバケツに海水を汲んだ時に、手で必ず大まかな温度を計っていました。
秋以降、週を追う事に徐々に海水温が下がっていくのが分かり、それに連動してマイワシの群れの数が少しずつ減っていく…こんな感じで体感と目で感じることにズレや違和感があまりなく、今シーズンのように「なんで??」と思うことがあまりありませんでした。
今シーズンは秋以降、温度計で海水温を計り始めた時は15~16度。
ここ数週間は15度をキープ。
そして今回14度で青魚の釣果ゼロ。
この日は釣りをしている最中に何度か海水温を計り直してみました。
キレイに全て14度。
マイワシより海水温に敏感と言われているウルメイワシやカタクチイワシ。
カタクチイワシは先週までなんとか釣れました。
そして、14度であればまだ釣れてもおかしくないマイワシ。
これはサッパリ釣れません。
ただ、マイワシに関しましては現地でお話を伺ったり、頂いたコメントなどからもたまたま私が釣りに行く時にマイワシの群れと出くわしていないだけで、全く居ないわけでは無さそうです。
少し箇条書きっぽくなってしまったので一度整理しますと…
まず、海水温がここ数週間は15度をキープしていたとは言え、ずっと15度ではなく下がるならまだしも16度や16.5度(17度近く)と上がっていた日もあり安定しない。
次に釣れる青魚の魚種が安定しない。
つまり、低い海水温が苦手な魚種が釣れ、低い海水温に強い魚種が釣れない。(根魚なども含めて)
そして、これはあまり根拠的なものがないので、いい加減な情報になってしまうかもしれませんが、未だに釣りのお共達が登場すること。
一昨年、去年と不思議とその時(釣れなくなる時)が近付くにつれて鳥も猫も姿を現す回数が減っていきました。
彼らは、北条湾の傍に寝床を構え、その時々で自分達の餌場を持っています。
毎日その餌場を点々とし食事をしています。
当然、北条湾の様子も見ていて、週に一回北条湾に行く私よりも魚が獲れるか獲れないか良く知っています。
恐らくですが、例年この時期に鳥も猫も姿を現す時は、その時に上手くご飯が食べられておらず、魚が捕れるからではなく仕方なく来ていた…ということだと思います。
しかし、今シーズンはほぼ毎回姿を現しています。
これは、完全に仕方なくではなく、彼らの中で効率良くエサにあり付ける餌場としてプライオリティがかなり高くなっていると思います。
この日も普通に姿を現しました。
アタリはありませんが、釣りのお供のゴイサギが飛んで来ました。 pic.twitter.com/du7kNdoLOw
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年2月16日
これは先週もやって来たゴイサギですが、近くに来て私達の様子を伺いながら、自らも魚を捕まえようと船の係留ロープの上からしきりに海を眺めていました。
釣りのお供のアオサギも登場。 pic.twitter.com/BlTCAqopYB
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年2月16日
アオサギに至っては自ら魚を捕まえようという気配は全く無く、完全に私達頼みで待ち続けていました。
こういったことから、今シーズンは去年、一昨年の傾向とは全く違い、もしかしたらこの日釣れなかったのは釣れなくなるその時ではなく、徐々に群れが減っていることは事実ですが、たまたま釣れなかっただけなのではないか…と思い始めました。
タイトルにも挙げましたが、一番引っ掛かるのは海水温です。
今シーズンは海水温が上がったり、下がったりを繰り返しながら、もうかれこれ数ヶ月、下は14度、上は17度あたりをいったりきたりしています。
通常であれば、気象条件なども関係し暖流の流れが変化し、徐々に岸近くに暖かい海流が流れ込まなくなり、それと共に青魚達も岸近くから離れていき陸上からは釣れなくなっていきます。
海水温が安定しないで上下を繰り返すということは、違った見方をすれば大元の暖流の流れにそれほど大きな変化はなく、違う理由で1~2度程度の海水温の変化が起きており、未だ城ケ島周辺に青魚の群れがいる可能性はあります。
確かにこの日は北条湾に着いた瞬間に釣れないと感じ、例年のその時を彷彿させる静けさはありました。
しかし、それは青魚の群れがいないので、そういう状態になるのは当たり前の話で、この日たまたま北条湾内に全く群れが居なかっただけということも考えられます。
そして、以前にもブログでお話し致しましたが、今シーズンは例年に比べて海水温が高めです。
この高めの海水温が青魚の行動範囲を広げてしまっており、例年は先ほどお話ししました城ケ島大橋下の海域の海水温が潮通しの良さなどもあって、北条湾内よりも低くなる傾向があり北条湾内からマイワシの群れが出ていかない状況が続きました。
しかし、今シーズンはこの海域の海水温も高めなので、自由に青魚の群れがあちらこちらに散ってしまっているとも考えられます。
取り留めのない文章になってしまいましたが、この日釣りをしていた時は例年通りの「その時」と感じていましたが、自宅に帰ってビールを飲みながらこの日の釣りを振り返ると、先に申し上げた海水温と釣れる魚種、釣りのお供の行動、これがどうしても引っ掛かりました。
例年ですと、その時がきたと判断すると、私はしばらく北条湾ではない釣り場に行ったり、サビキ釣りではない釣りをしたりしていました。
この日も釣りをしていた時は、来週どこへ行こうかな…などと考えていましたが、今シーズンは気になる3点を確かめるべく、あと少しだけ北条湾に通ってみようと思います。
釣れれば、そのまま通い続けると思いますが…w
ちなみに、この日の唯一の釣果はこちら。
メバルがきました。 pic.twitter.com/5MwCAEY5oT
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年2月16日
ゴイサギやアオサギはいましたが、これはリリースしました。
何も釣れていないので全く面白くない上に、なぜか途中でライブ配信が止まってしまい動画2本になってしまいましたが、一応この日のライブ配信動画です。
来週も中潮と潮回りは悪くありません。
釣れるネタが無いので、中々釣りに行く時間を決めにくいですが、良く考えてみたいと思います。
また、ご報告させて頂きます。
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コメント、及びブログをご覧頂きありがとうございます。
また、貴重な情報ありがとうございます。
日中の状況や、北条湾以外の状況が分からなかったので、ブログ本文には書かなかったのですが、花暮岸壁で釣果が確認出来たということは、恐らくその週は多少なりとも雨や雪が降りましたので、真水の流入で一時的に北条湾内の海水温が下がったと思われます。
まだ城ヶ島や北条湾周辺に、そんなに数は多くないと思われますが、群れはいると思います。
北条湾内の海水温も元に戻れば、湾内にも群れが回ってくるかもしれません。
2/18の週より気温が上がり、そのまま春に突入するような長期予報も出ています。
産卵の兼ね合いもあるので、何とも言い難いですが、もしかしたら今年は完全に群れが離れないまま次のシーズンに突入…なんてこともあるかもしれません。
サビキ釣りだけのことを考えれば、通年を通してイワシ類が釣れて良いことなのですが、これだけ海水温が全体的に高く、気温も異常な状態が続くと、今年の夏の台風などがどのくらい大きなものが来るのか不安にもなります。
台風が発生当初は然程大型でなくとも、日本近海に来て急に発達…なんてこともあるかもしれません。
何れにせよ、もうしばらくは城ケ島、三崎港周辺でサビキ釣りが楽しめそうですね。
今後とも、よろしくお願い致します。
> 2/16~17ですが花暮岸壁では片口なら1束釣れました