今年の梅雨の時期は、例年になく梅雨らしい天気が続いていますね。
今のところ、雨量は非常に多いですが、全国的に大きな水害も無くなによりだと思います。
そんなことから、ここ数回のブログ記事では雨についていくつかお話しさせて頂いておりますが、今回の釣行はご自身が釣りに行かれる予定の日が雨の予報だった場合を想定し、釣りに行くか止めるのかの判断する材料、もしくは釣りに行かれる日の天気の移り変わりをどう予想するかについて、この日の釣行をモデルにお話させて頂ければと思います。
■雨の日や雨の後の釣りについて(2019/6/13)
事前の天気予報では、ほぼ1週間を通して予報は変わらずこの日は雨の予報でした。
釣りに行った6/16の日曜日に近付くにつれて、強風で雨の降り方が強い予報となっていきました。
取り急ぎ土曜日は止めた方が良さそうです。雨が強く降る予報な上に風もあります。日曜日は一転天候は回復しますが、予報段階ですと風がかなり強いです。予報通りですと、かなり釣りは厳しい感じになると思います。風速が5~6mを超えると釣りになりません。私も今回は風の予報次第では止めておきます。 pic.twitter.com/ulnVUjP5Fu
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年6月14日
6/14金曜日の時点での予報はこんな感じです。
釣りに行った日は、日付が変わる前の土曜日の11:30頃自宅を出発しました。
ここでちょっと上記ツイートの天気予報のキャプチャー画像をご覧頂きたいのですが、日曜日の午前3時台はまだ雨の予報ですが、6時台が曇り、9時以降は晴れの予報となっています。
この予報だけを単純に見れば、実際に私が釣りに行った時間帯は明らかに雨であり、日の出後の釣行辺りが一番無難なように思えます。
釣り易い、釣りにくいの感じ方は人それぞれなので、必ずしも決めつけでお話しするつもりはありませんが、私は雨が降っているより、風が強い方が釣りはしにくいと感じています。
雨はただ濡れるだけですが、風はいろいろな物が飛ばされ、仕掛けも扱いにくく、風の影響で針が身体に刺さったり、自身が飛ばされそうになったり事故に直結することが多いです。
これで既にお分かりの方もいらしゃると思いますが、私が事前の天気予報で一番重要視していたのは「雨」ではなく「風」です。
そして、一言で雨と言ってもいろんな降り方をする雨があります。
上空に寒気が流れ込んだりして、雨雲が発生し降る雨。
こういった雨の場合、雨雲を作り出す上空の寒気が無くなったり、流れる方向が変わればその場所の雨雲は無くなり雨は止みます。
そして、長時間雨雲が居座り続けて雨が降り続くことはありません。
今回の雨の場合、この類の雨雲ではなく「低気圧」が関係しています。
一言で低気圧と言ってもいくつか種類があり、代表的なものが台風です。
台風の元は暖められた海水から上昇する上昇気流です。
お鍋に水を入れて沸かすと、煮えてくると湯気が出ます。
最初はゆっくり少しずつ出ていた湯気も、水が温められお湯になり温度が上がってくるとゆっくり出ていた湯気が勢い良く上に上がっていきます。
台風の元も、この原理と同じでそれが広大な範囲で起こっています。
上昇した湯気(水蒸気)はやがて気流になり、地球の自転と同じ方向、つまり反時計回り(左回転)に回り始めます。
湯気(水蒸気)は所謂湿った空気なので、上空で集められ雲の保水能力の限界を超えると雨として降ってきます。
立ち上る湯気(水蒸気)の勢いをエネルギーに、反時計回り(左回転)で回転しながら彷徨い日本などに大雨を降らせます。
大陸からの偏西風などの影響を受けながら、相反する勢力の高気圧のヘリを沿うように進むと、毎年夏に来る台風の進路となります。
低気圧の代表的な例として台風のお話しをさせて頂きましたが、他にも低気圧はいくつか存在し、共通しているのが気圧が他の場所より低いという点です。
余談ですが、私は喘息持ちなのですが、低気圧が近付くと若干喘息が悪化します。
発作を起こすレベルではなく、日常生活に影響はないのですが、咳払いが増えたり、多少イライラする程度ですが悪化します。
これは、一説には低気圧が近付き、気圧が下がることで気管支が開きずらくなることで起こると言われています。
中々、低気圧の影響をリアルに身体で体感することは難しいですが、現実的には低気圧が近付くだけで何らかの影響は必ずあります。
台風は海水から上昇する水蒸気をエネルギーにしています。
つまり海水から上昇する水蒸気があって、その上昇気流によって低気圧(他の場所より気圧が低い場所)が生まれます。
一方、今回の低気圧などの場合は、上空に気圧の谷など、先に気圧が低い場所が生まれ、それが元になって次第に回転し始め周りの雲などを取り込んでいきます。
この時に、湿った空気が多かったり、上空と地上で寒暖差が激しかったりすると、やがて雨雲を形成します。
この時に湿った空気が多く、且つ冷たい空気も多いと雷が発生します。
そして、これを今回に当てはめますと、至るところで雷が鳴っていました。
ということは、現に気温は低めでしたが、上空には冷たい寒気があり、且つ海水温が高めなので猛烈な雨が降る可能性がありました。
雨雲が通過…ではなく低気圧の動きに合わせて、ちょうど三浦半島の上空で雨雲が発生してるようです。しばらく様子を見てみます。 pic.twitter.com/NfJFi78rYp
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年6月15日
これは現地に到着して、雨と雷が凄かったので車内で様子を見ている時に、確認した雨雲レーダーのキャプチャー画像です。
これは画像なので分かりませんが、数時間前と現在、そして予想を動画で見ると雨雲の位置がほとんど変わりません。
どういうことかというと、三浦半島周辺では海水温が高いために湿った空気を含んだ上昇気流が発生しており、そこに低気圧がもたらす冷たい空気が上空でぶつかり合っているために、まさに三浦半島上空で雨雲が発生している…ということです。
つまり雨は低気圧が抜けないと止まない…ということです。
どこから雨雲が来るかという問題ではなく、そこで雨雲が出来ているという問題なんです。
雨雲はどこかからやって来て去っていくものばかりではなく、そこで生まれて次々と消えていく雨雲もあります。
もう一度、先のキャプチャー画像をご覧頂きたいと思います。
これは2019年6月16日午前3時の天気図です。

まだ、思い切り低気圧が関東をスッポリ覆っていると思います。
つまり、この低気圧によってもたらされる寒気は関東甲信越、東北辺りには掛かっています。
しかし、雨雲レーダーを見ると、ピンポイントで三浦半島だけ大雨。
千葉県上空には真っ赤な雨雲の表示はありませんよね?
様々な要因で、この日は三浦半島付近で湿気を含んだ上昇気流があったということです。
山間部などでは、山に風がぶつかって上昇気流が発生することは良くありますが、大きな山もない三浦半島でこれだけの雨を降らせる湿気を帯びた上昇気流があるということは、常々申し上げておりますが、やはり海水温が高いということは否めないと思います。
雨に関しておさらいしますと、週間天気などでご自身が釣りに行かれる予定の日が雨の予報の場合、どういった理由で雨なのかを理解することが一番大事です。
梅雨前線などの影響か…
その日に上空に寒気が訪れるからなのか…
湿度が高く湿った空気が生まれやすいのか…
はたまた、今回のように低気圧によるものなのか…
台風の影響なのか…
これが分かったら、今度はご自身が釣りに行かれるまでの天気を小まめに観察します。
ただ、前線や低気圧が絡まない雨の予報であれば、コロコロ予報が変わるだけで降ったとしても長雨や大雨にはなりにくいです。
前線や低気圧を伴う雨の場合は、釣りに行かれる日までにどの場所(地域)で、どんな雨(雨量や降り方)が降っているのか確認します。
そして、それがご自身が釣りに行かれる予定の場所と照らし合わせ、釣りが出来るのか出来ないのかを判断して頂ければと思います。
次に、冒頭に申し上げました「風」についてですが、なぜ私はこの日晴れの予報が出ている午前9時以降に釣りに行かなかったのか…
それは…
意地でもいつもの時間に釣りをしたいから…
ではありません。w
先ほどの天気図をご覧頂きたいですが、この天気図は午前3時のものです。
せっかく来たので少し釣りしてみます。天候は雨、気温は18度、風は1〜2mほど。風は時折強くなります。今日は街灯が消えています。雷が凄いです。 pic.twitter.com/fqoG5mLxyb
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年6月15日
私が実際に釣りを始めたのは、午前1時頃です。
天気図の低気圧の位置にご注目頂きたいのですが、天気図は午前3時のものです。
釣りを開始したのは午前1時なので、釣りを開始した時はもう少し南寄りに低気圧があったと思われます。
低気圧の中心よりやや上側で、午前2時頃にちょうど低気圧の中心付近が関東周辺にあったと思われます。
低気圧の範囲を表している線は等圧線と言って、同じ気圧の地点を結んだものです。
この等圧線の間隔が近いと風は強くなります。
逆に広いと風は弱いです。
低気圧は先にも申し上げましたが、反時計回り(左回転)で回転しながら進んでいきます。
私が北条湾に到着し、釣りを開始した頃は海側から陸側へ風が吹いていることを天気図は示しています。(実際にそうでした)
そして徐々に低気圧の中心付近が近付いてきます。
これの予想が午前2時頃。
この日はこの時を狙いました。
なぜこの時間と低気圧の位置なのかと申しますと、台風でも同じなのですが、低気圧の中心付近は風が無いことが多いんです。※
※風が無いということは、湿った上昇気流と寒気がぶつかる頻度も低くなるため、雨も止むことがあります。
当然、大雨と強風を伴っている低気圧なので、風速0mは有り得ません。
しかし、釣りに影響するほででない弱い風が吹いていることが多く、また中心付近が通過するのに1時間くらいと予想していました。
この日の満潮時の潮止まりが午前3時過ぎ。
午前1時~午前3時の間で潮止まりまでの1時間は釣りが出来るだろう…と思いました。
ほぼほぼ予想は完璧で、約2時間くらい釣りをして帰って来ました。
そして、最後になぜ晴れる午前9時以降に行かなかったのかは、低気圧の中心が関東周辺を通過し風向きが逆になるからです。
繰り返しになりますが、低気圧は反時計回り(左回転)に回っています。
低気圧の中心が関東周辺を通過すると、今まで海側から吹いていた風が今度は陸側から海側へ吹き始めます。
こうなると自宅のある内陸から、釣りに向かう道中、現地と全ての場所で強風にさらされながら釣行することになります。
しかも、低気圧の中心は過ぎてしまっているので、風を吹かせている大元の低気圧が全て過ぎ去るまで風は弱まりません。
確かに雨は上がり、濡れることもなく、晴れるので視界は良好で陽気も穏やかになりますが、事前の予報などからも時間帯によっては10m近い風速の予報も出ていました。
先にも申し上げましたが、この強風ではまともに釣竿も持てません。
タックルケースなど、クーラーや釣り道具なども外に出すことが出来ません。
物が飛ばされ、咄嗟に動いたら海に落ちた…強風で仕掛けが煽られ針が顔に刺さった…これは実際に私が今まで見たことがある事故ですが、無風の雨の日より、強風の晴れの日の方が事故率は高いです。
風が無い雨の日に釣りに行け…とは言っていませんので、風の危険性を少しでも認識して頂けたらと思います。
これは車のドライブレコーダーの映像なので、Twitter上でのツイートは時間的に前後してしまっていますが、北条湾到着時の映像です。
雷も凄く、久しぶりに身の危険を感じる風雨でした。 pic.twitter.com/AnZKyrw1N0
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年6月15日
雷が激しく鳴っており、雨の音も凄いと思います。
まだ、低気圧の中心付近に入っていない時です。
唯一誤算だったのが、この日は北条湾の街灯が全て消灯していました。
街灯が点いてくれていれば、せめて雨やいくらかの私の動きなどもご覧頂けたと思いますが、如何せん真っ暗なので雷しか分からないかもしれませんが、一応この日のライブ配信の映像です。
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年6月15日
雷の落雷頻度や、雨の音などはお分かり頂けるかもしれません。
宜しければご覧下さい。
そもそも、本来釣りは安全を最優先にお楽しみ頂きたいと私は思っています。
書いておいて言うのも、大変矛盾しているのですが、こういった日は釣りに行かないことをお勧め致します。
現地到着時、釣り開始直後、撤収時はやや危険を感じました。
午前1時半~2時半くらいまでは、予想通りだったので予想が当たったという嬉しさは若干ありましたが、釣果も大したことなくわざわざ休みを潰して行く価値はないかな…とも思いました。
釣行予定を立てている時に、雨が降る原因が低気圧であることと、天気図が分かり易い気圧配置だったので、リアルを謳っている故、実際に行ってお話しさせて頂こうと思いました。
今回のお話しは、今の梅雨の時期や夏場の台風、夕立ちなどの際にご活用頂ければと思います。
多くの方が、忙しい合間を縫って釣りを楽しんでいると思います。
大雨や強風などの荒天も、そういう天候になる要因が必ずあります。
それをキチンと理解し、釣行する時間帯をズラすなど、上手に対処していけば時間や道具を無駄にすることなく、効率良く安全な釣りが楽しめると思います。
また、前回の「雨の日や雨の後の釣りについて」でも書かせて頂きましたが、優柔不断が一番ダメです。
少しでも危ない…と思ったら釣りは止めて下さい。
少しずつ経験を積めば良いことであり、過信し無理をすると必ず事故やトラブルに見舞われます。
さて、一応この日の釣果はこんな感じです。
とりあえず、ネンブツダイとムツがきました。 pic.twitter.com/4lxZe3iZYp
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年6月15日
この日はさすがに釣った魚の動画を一々撮影している余裕はありませんでしたが、この動画を撮った辺りから風雨が収まりました。
結果的にはこんな感じです。

この天候の中で、ボウズで無かっただけ良かったです。
こちらはこの日釣れた魚種です。

上からムツ(クロムツ)、アジ(マアジ)、ネンブツダイです。
前日の土曜日から雨が断続的に降り続いたせいか、この日もアジのタナは深かったです。
意外だったのが、ムツは表層付近で全て釣れました。
ムツの生態に関しては、そこまで詳しくないのですが、この日の状況ですとかなり表層付近は塩分濃度が下がっていてもおかしくないのですが、ムツは意外と汽水域などでも平気な魚なのかもしれません。
真夏のサビキ釣り全盛期になると、例年通りですとムツは釣れなくなるので、この日の良かったことは荒天にも関わらずムツが釣れたことですかね…
本当に身が淡泊な白身で、ホクホクしていて、且つ頭や骨が柔らかく非常に美味しい魚です。
この日はそもそも釣れると思って釣りに行っていないので、万が一釣れたら我が家の兄妹猫の朝食にすることしか考えていませんでしたが、ムツがそれなりに釣れたので急遽人間が食べることにしました。
料理も手抜きで申し訳ありませんが、前回と一緒の姿揚げです。

腸を取り除き、片栗粉をまぶして油で揚げます。

鶏肉で唐揚げを作る時より若干長めな感じで、弱火でじっくり揚げます。
揚げ終わりの最後1~2分強火で揚げると、揚げ上がりがカラッと揚がります。
そして、ムツとアジを急遽人間が食べることになったので、少々寂しいですが、我が家の兄妹猫の朝食はネンブツダイを焼いたもの。

こちらも毎度代わり映えがなくすみません。
どうも焼き魚が好物なようで、蒸したりいろいろ料理方法を変えたのですが、焼きだとどんな魚でもペロリとたいらげます。
本日の我が家の兄妹猫の朝食はネンブツダイを焼いたもの。 pic.twitter.com/0KTGnPxccY
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) 2019年6月15日
来週は土日共に中潮と潮周りは悪くありません。
問題は天候ですが、穏やかな天気を祈ります。
そろそろ夜間帯で大型魚を活餌で狙いたいところです。
去年は4回ほどヒットしたのですが、2回は竿ごと持って行かれ、1回は針をへし折られ、もう1回はハリスが切られました。
何れもイシダイ釣りにも使えるような針と糸でしたが…
なんとか今年はこの辺りを仕留めたいと思っています。
また、ご報告させて頂きます。
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