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猫とウサギと釣りのブログ

ウサギの親子に育てられた先代猫を引き継ぎ、ロップイヤーの親子と同居するキジシロ猫の兄妹の日常と、筆者の趣味の釣りに関するブログです。(主に釣り、自動車関連の記事もあり)

 
Category: 釣り   Tags: 釣り  三崎港  サビキ  北条湾  魚料理  カタクチイワシ  トウゴロウイワシ  泳がせ  ネンブツダイ  ウミタナゴ  

【三崎港・北条湾】前回に続きあと一歩…悔しい釣行となりました(2022年12月18日)

※記事末尾に【追記:北条湾に於いてフィッシュイーター(大型魚)が湾内に入って来ているか見極めるポイント】を追記しました。宜しければご一読下さい。

こんにちは。

前回に続き、タイトル通りあと一歩…

活餌を現地調達での泳がせ釣りはタイミングと運…これに尽きるな…ということを痛感させられました。

活餌を現地調達するメリットとしては、その釣り場にやってくるフィッシュイーターが、実際に捕食している魚をエサにすることにあります。

このエサをフィッシュイーターが釣り場に現れる前に、十分に確保出来ていれば、実際にフィッシュイーターが捕食しているエサですので、ヒットする確率は各段に上がります。

カマスなども含め、回遊性のフィッシュイーターは概ね沖合の外海と岸近くを行ったり来たりし、その途中に各餌場を持っています。

三崎港北条湾を含め、城ケ島周辺の海域にたくさんのフィッシュイーターがいますが、各々の群れや単独で行動するフィッシュイーターが全て同じ場所を餌場としているわけではなく、北条湾に入って来るものと入ってこないものもいます。

どの魚にも適温とされる海水の温度があり、この海水の温度変化と共に少しずつ餌場を変えながら行動しています。

岸近くは海水の温度変化が激しく、冬場は当然海水の温度が下がり易いので、回遊性の魚達は自分達が適温とされる海域へ移動し、冬場は比較的根魚でない限り、大型の魚は外海に出て行ってしまいます。

しかし、昨今は地球温暖化の影響で、全体的な海水温の上昇、また今年で5年目に突入しますが、和歌山沖で黒潮が蛇行する、黒潮の大蛇行の影響などから、比較的長期に渡り青物などのフィッシュイーターが岸近くに寄っているため今の時期でも泳がせ釣りを楽しむことが出来ています。

とはいえ、そろそろ青物の適温とされる海水温の下限を下回るようになり、少なくとも青物の若魚は北条湾内に入って来なくなったと思われます。

青物の若魚が北条湾内で確認出来なくなり、この日を含め2週間以上経ちますが、地味にかなり大きなサイズのフィッシュイーターがマヅメ時以降に出没しているので、そのフィッシュイーターを狙って釣りに行っていますが、ターゲットのフィッシュイーターは恐らく単独行動をしていると思われ、この日も北条湾内にトウゴロウイワシを求めて現れましたが1匹だけだと思います。

これは北条湾という狭い湾だからと言えるのですが、例えフィッシュイーターが1匹であったとしても、天敵が現れれば狭い北条湾内は戦々恐々とし大騒ぎです。

今現在、北条湾内にいる、フィッシュイーターに狙われる小魚達はトウゴロウイワシカタクチイワシです。

仮にこの二魚種の活性が高くなり易い状況にあったとして、1匹でもフィッシュイーターがいれば食事どころではなく、まずは自らが食べられないように逃げなければなりません。

ここ数週間は、フィッシュイーターが北条湾内に現れるのが概ね午前5時半~6時半の間です。

それまでに活餌にするトウゴロウイワシを釣らなければならないのですが、潮回り(潮汐)、潮の動き(干潮満潮)、海水の温度等々の海の状況、気象の状況(天候や風速)、そして何よりトウゴロウイワシ達が戦々恐々してしまう天敵がいない…これらの条件が全てパーフェクトに揃うことはまずなく、活餌を現地調達での泳がせ釣りの難しさを痛感しています。

ターゲットのフィッシュイーターが北条湾内に入ってくれば、間違いなくチャンスなんですが、肝心の活餌がない…

もう要らん…

というくらいトウゴロウイワシが釣れる時は、ターゲットがいない…

そして、何より今シーズンの露骨な傾向なんですが、フィッシュイーターの活性が上がる時間が恐ろしく短い…

ものの10分、15分、酷いと5分ほどしか本気のアタックをせず、日の出以降に北条湾から出て行く…を繰り返しています。

狙う獲物は1匹…

食ってくる確率が高い時間は明け方の10分~15分…

今シーズンは70cmオーバーのカンパチに始まり、イナダヒラスズキをGETしていますが、何れも自己採点で100点を付けられるような状況には持っていけず、運が良かった…という感じです。

この日に至っては、潮回りが若潮ならまだしも長潮です。

正直申し上げて、この日は釣りに行くだけ無駄…と、釣りに行く前から思っていました。

しかし、釣りに行かなければ釣れるものも釣れません。

ダメ元で釣りに行きましたが、予想通り惨敗です。

車の運転と同じですが、同じ状況というのは二度となく、これが自然相手の釣りの醍醐味とも言えますが、前回と今回のように目と鼻の先にターゲットがいるのに、エサが確保出来ずターゲットを見てるだけ…

悔しい上に、本格的に冬の寒さが到来していることもあり、釣りをしていてもかなり心が折れそうになります。

そこにきて、地味に海水温も下がり始め、次釣りに来た時にはトウゴロウイワシもフィッシュイーターもいないのではないか…という焦りが入り混じり、何とも言えない心境で釣りをしていました。

そんな大惨敗の釣行ですが、要点をまとめサラッと見ていきたいと思います。

この日は潮回りの中で、一番魚が釣りにくいと言われている長潮です。

この日の翌日は当然若潮になるわけですが、長潮同様に釣りにくいと言われつつも、ほとんど潮が動かない状況から大きく潮が動く状況に変わるタイミングが若潮で、万に一の確率でも魚の活性が上がるかもしれない…という要素を含んでいます。

しかし、長潮の場合は、潮回りの末端で、どうあがいても潮は動きません。

今シーズンの秋の北条湾での釣りを9月、10月を前半とし、11月、12月を後半とするならば前半は潮が良く動く日が日曜日のことが多く、後半はこの潮回りにとにかく恵まれませんでした。

11月はなんとか打率5割(釣果=釣行2回に1回フィッシュイーターの釣果を得ることが出来ました)を達成出来たものの、この日の釣行も含めとにかく後半戦はターゲットは北条湾内にいるのに指を咥えて見てるだけ…状態の釣行が多かったです。

こうも潮回りに恵まれない状況も稀で、潮回りは事前に把握することが出来てしまうので、正直申し上げて釣りに行くモチベーションは下がります。

特にこの日は気温が低めの予報が出ており、オマケに日の出前の午前6時頃から急に風が強まる予報が出ていました。

この日はテンション高く北条湾に向かう要素がほとんどないので、あまりシャカリキになって釣りに行く気もせず、午前3時頃から釣りを開始出来るように自宅を出発しました。

この日の北条湾到着時点での状況はこんな感じでした。



釣りの準備をしていると、この時点ではほぼ無風なので海面はベタ凪で、小魚達が作る波紋が出来ていましたが、とにかく魚達の動きが遅い…鈍い…

活性が地に着くほど低いわけではありませんが、何ともやる気を感じない魚の動きです。

フィッシュイーターの気配も皆無で、一応数だけはトウゴロウイワシとカタクチイワシと思われる小魚がたくさんいますので、恐らくマヅメ時以降にフィッシュイーターも現れるだろう…と予想し、トウゴロウイワシを狙ってサビキ釣りを開始します。

すると、幸先良くカタクチイワシがヒットします。



ん??

なんだ??

見た目…思ったより活性は低くない?

いつでも釣れるので、何の判断材料にもなりませんが、続いてネンブツダイがヒットします。



更に続いてトウゴロウイワシもヒット。



早速泳がせ釣りを開始しますが、意外と活性は低くないのかも…などと思ったのも束の間。

結果として、カタクチイワシは明け方までにもう1匹、トウゴロウイワシはフィッシュイーターの活性が下がってからいくらか釣れただけで、日の出近くにトウゴロウイワシが釣れ出すまでとにかく何も釣れず、時間が経つのが非常に遅く感じたくらいです。



風がないことだけが唯一の救いです。



心がかなり折れ掛かっていました。



とうとう他の釣り人達に見捨てられます。w



あまりのアタリの無さに、この時点で魚を釣る気はゼロで、フィッシュイーターが北条湾内に入って来るのか来ないのかだけ確認して帰ることにしました。



この日の日の出の時刻は6:43です。

薄っすら空が明るくなるのも、午前5時半以降です。

午前5時を回り、気温が一番下がる時間帯で、アタリも無い中外に居ること自体罰ゲーム状態で、車の中へ避難しました。



午前5:40頃釣りを再開しましたが、状況は変わらずただただ寒さをこらえながら、半ばヤケクソになりながらコマセを余らせるのも勿体ないので、とにかくサビキ仕掛けに小まめにコマセを付けて海に投入しました。

ヤケクソのサビキ釣りで、コマセが効いたのかウミタナゴがヒットします。



この後、幾分魚の活性が上がったのか、ネンブツダイが再び釣れ始めます。

何となく海が賑やかになっていきますが、一向にトウゴロウイワシとカタクチイワシだけは釣れません。

もしや…

いる??

イーター??

この時点では、予報通り風が強くなっており、みるみるうちに風速が強まり7m~8mほどの強風に見舞われます。

海面は波で揺られ、とてもじゃありませんが、海中の様子は全く分かりません。

目を凝らし良く観察していると…

海面が風に煽られ規則的な波が出来ている中、時折風とは関係ない不自然な波が出来ていることに気が付きます。

更に観察を続けていると、物凄くやる気のないアタックしているのか、フィッシュイーターが近付いて小魚が驚いて海面から飛び出したのか分からないレベルの、ナブラと呼べるか分からないような小さなナブラが出来ていました。



一応イーターは入って来たけど…

こりゃ、食ってこないね…

強風の影響でいつフィッシュイーターが入って来たのかも分からず、活性は恐ろしく低く、この後活性が上がるかも分かりませんでしたが、一応地味に数匹トウゴロウイワシが釣れていたので、ほぼほぼ帰る気満々で泳がせ釣りの竿は片付けてしまっていましたが、再びセットし粘ってみることにしました。

15分ほど粘ってみましたが、泳がせ釣りの最初の仕掛けを投げ込んだ時は、まだ北条湾内にフィッシュイーターはいましたが、2本目を投げ入れた時にはフィッシュイーターは確認出来ず、泳がせ釣りを再開したと同時くらいにフィッシュイーターは北条湾から出て行ったと思われ、この時点でこの日は納竿としました。

次の日曜日は、所用があり釣りに行けないので、年内にあと1回くらいは釣りに行こうと思っていますが、2週間近く間が空いてしまうこともあり、心のどこかでは今シーズンの私の中での青物ラッシュは終わったと思っています。

現実的には、この日も恐らく単独で行動している、かなりサイズの大きなフィッシュイーターだと思われますが、北条湾内に入って来たことは間違いありません。

北条湾内の海水の温度と、トウゴロウイワシ、カタクチイワシなどの小魚がいつまで北条湾内にいるのか…これに尽きると思います。

こちらは帰り際の北条湾岸壁の様子なんですが、ほとんど釣り人がいません。



当たり前の話ですが、私だけが北条湾に釣りに行っているわけではなく、たくさんの釣り人が釣りをしに来ます。

11月の下旬から、ずっと今回のような状況が続いており、釣れないから皆さん北条湾へリピートせず、今の時期でも釣りをする人は他の釣り場へ行きどんどん釣り人が減ったと思われます。

正直申し上げて、魚がいないわけではありませんが、悲惨な釣果になる確率の方が高く、今の北条湾へ釣りに行くことはあまりお勧め出来ません。

去年の今頃はカマスラッシュに沸いていましたが、そのカマスも今シーズンは早々に北条湾を離れ、現時点でカマスは北条湾内に入って来ていません。

年末に釣り納めに行こうと思っていますが、そこまでトウゴロウイワシ、カタクチイワシ、明け方に入って来ているフィッシュイーターがまだいてくれるかは未知数ですが、かなり厳しいと思っています。

ボウズ覚悟の釣り納めになりそうです。

この日の釣果はこんな感じになりました。

2022年12月18日 北条湾釣行 釣果


ショボイ上に、何を狙って何の釣りをしてきたのか分からないような釣果です。

ただただ…悲惨です。w

改めてお伝えするほどでもありませんが、一応この日釣れた魚種です。

2022年12月18日 北条湾釣行 釣れた魚種


上からウミタナゴ、トウゴロウイワシ、カタクチイワシ、ネンブツダイです。

これがあるからまだ救われている感がありますが、この日もネンブツダイを使って兄妹猫に練り物を作ってあげました。



前回同様に切り落とした頭(カシラ)で出汁を取り、軽く片栗粉でとろみを付けてあげました。

兄妹猫の朝食は釣りたてのネンブツダイのすり身を焼いたもの


前回同様に中々好評で、アンチ念仏だった妹猫もそれなりに食べてくれました。



ネンブツダイを捌いていると、今の時期だからですが、ネンブツダイなりに脂感があります。

恐らく味(風味)が濃いので食べてくれていると思われ、秋口のネンブツダイだと食べてくれない気もします。

兄妹猫の夕食は、朝食時の練り物の残りと活餌に使っていたトウゴロウイワシ、カタクチイワシは2匹しか釣れなかったので兄妹猫にお裾分けしました。

兄妹猫の夕食は釣りたてのネンブツダイの練り物とトウゴロウイワシ、カタクチイワシのほぐし身


トウゴロウイワシがもっとネンブツダイのように数が釣れてくれれば、次回以降どこかのタイミングでトウゴロウイワシの練り物も作ってみようと思っています。

確実にすり身の色合いはトウゴロウイワシの方がキレイな白色で見栄えは良いと思います。

兄妹猫の夕食は釣りたてのネンブツダイの練り物とトウゴロウイワシ、カタクチイワシのほぐし身


人間用は…というほど魚が釣れていないので、酒の肴程度ですが成魚サイズのトウゴロウイワシの握り寿司と、ウミタナゴの煮付けを作ってみました。

ウミタナゴの煮付け

ウミタナゴの煮付け

ウミタナゴの煮付け

トウゴロウイワシの握り寿司

トウゴロウイワシの握り寿司

トウゴロウイワシの握り寿司


トウゴロウイワシは決して不味い魚ではなく、淡泊な白身で刺身にするとキレイな身が映え見栄えは良いです。

個人的には写真のようにワサビではなく、生姜で食べるのが好きなのですが、サッパリしていて美味しい魚です。

身も骨も皮も全てがトウゴロウイワシは堅く、逆にこの堅さが魚を捌くのに慣れていない方でも捌き易い魚です。

あまりサイズが小さ過ぎると、それはそれで捌きにくいですが、成魚クラスの20cm以上のトウゴロウイワシであれば意外と簡単に捌くことが出来ます。

身が堅いので包丁の刃の通りも良く、皮も剥ぎやすいです。

大きなサイズのトウゴロウイワシが釣れた際にでもお試し下さい。

魚調理がこの二品しかありませんので、今回の北条湾定食はありません。

12月最後の土日、12/24、12/25は所用があるため釣りに行けません。

その後、年末の休みに入ってから、最低1回は釣りに行き釣り納めをしたいと考えております。

この時にまだ北条湾内にトウゴロウイワシなどの小魚、明け方単独で入ってくるフィッシュイーターが姿を現してくれることを切に願っています。

トウゴロウイワシもフィッシュイーターもいなければ、アラフィフのオッサンの一人罰ゲーム状態になると思います。w

また、ご報告させて頂きます。

※【追記:北条湾に於いてフィッシュイーター(大型魚)が湾内に入って来ているか見極めるポイント】

今回、北条湾内に大型の肉食魚がいるのかいないのかどうやって見分けているのか…というご質問を頂き、他にも同様のご質問を頂いたこともあり、この辺の解説や見極める際のポイントを少しお話しさせて頂きます。

まずは、大型の肉食魚…所謂フィッシュイーターですが、当たり前の話ですが北条湾にはエサとしている小魚を求めてやって来ます。

そもそも論なんですが、捕食される側の小魚達はなぜ北条湾に集まるのか?

北条湾の深部には川が流れ込んでおり、この川から有機物がたくさん北条湾内に流れ込んできます。

この流れ込んできた有機物を求め植物プランクトンが集まり増えていきます。

更に植物プランクトンを求めて動物プランクトンが集まります。

この動物プランクトンを求めて集まって来るのが、青魚であるイワシ類や現在北条湾内にたくさんいるトウゴロウイワシや、他の魚の稚魚などです。

そして、この青魚を含めた小魚達を求めてやって来るのがフィッシュイーターということになります。

植物プランクトンは基本的には1年中北条湾内にいますが、小魚達は北条湾内の海水の温度によって冬場などは自分達の適温の場所に移動してしまいます。

最初のポイントは、このフィッシュイーターがエサとする小魚達の動きに、フィッシュイーター達の動きも連動する…ということを覚えておいて下さい。

植物プランクトンは、光合成をする必要があり、表層付近の海面スレスレに集まることが多く、夜間など北条湾のように常夜灯がある釣り場などでは、光がある場所に魚が集まる…という話を聞いたことがあると思いますが、仮にイワシ類などですと、自身(イワシ)が「光」が大好きで光に集まって来ているわけではなく、「光」がある場所にエサがいるので「光」に反応する習性を持っています。

このように、そもそもは植物プランクトンが光合成をするために表層付近に集まるので、それを追って動物プランクトン、小魚、フィッシュイーター…という流れで海面付近に各々が集まって来ます。

2つ目のポイントですが、まずは小魚やフィッシュイーターが海面付近にいる理由を覚えておいて下さい。

ここまでで、なぜフィッシュイーターが活性高くアタックする際に、ナブラが出来たりフィッシュイーター自身が海面から飛び出してしまうほど、浅い水深にいるのかという理由がご理解頂けたかと思います。

時として、こういった一連の連鎖は海の中だけに留まらず、地上の動物達にも連鎖します。

鳥達(主に海鳥)はこういった魚の習性を知っており、ナブラの上に群がる「鳥山」を作ったりします。

以下の動画やライブ配信の動画で、ご想像頂けると思いますが、青物の若魚の群れが無数に北条湾内に入って来た時に、そこら中でナブラが出来ており、そのナブラ目掛けて鳥達が鳥山を作っていました。





今シーズンは記事内で申し上げました、フィッシュイーター狙いの秋の北条湾での釣り、前半戦はかなりこういった光景も目にしました。

この時のような状況になれば、ハッキリ言って誰でもフィッシュイーターがいることは容易に想像出来ますが、フィッシュイーター狙いの北条湾での後半戦の釣りのように、北条湾内に入って来るフィッシュイーターが単独、且つ活性が低い状態の時にどうやって湾内に大型の肉食魚がいるのかを見極めるのは、実は意外と簡単なんです。

先に申し上げました、どうして各魚が表層付近に集まるのかを思い出して下さい。

そして、今からお話し致しますのは、北条湾という狭い限られた海(場所・釣り場)ということが重要となります。

北条湾は「湾」と名が付いていますが、どちらかというと元々あった自然の地形を利用して出来た漁港で、「入り江」という表現の方が正しいかと思います。

>入り江は、多くの場合において、陸地と水面との境界が他の場所よりも深く陸地側に切り込まれている状態である。

Wikiには上記のように記してあります。

入り江 Wiki

北条湾はまさのその通りで、海水が淀み易く流れもほとんどありません。

ということは、風などの他の要因がなければ波も立ちにくく、無風の日に完全にベタ凪になるのはこのためで、海の中の様子が手に取るように分かる日もあります。

そして、他の釣り場と一番違うポイントが入口が一つしかなく、決まった方向からしかフィッシュイーターが北条湾内に入って来ない…という点です。

青物狙いの釣りなどですと、渡し船で渡してもらう堤防や磯(岩)、城ケ島の裏磯など外海に面していたり、360度周りが海であったりする釣り場は、余程特異な海流でもない限り、どの方向からフィッシュイーターがやって来るか分かりにくく、ベタ凪になることはまず有り得ず風向きや潮の流れなどから、魚の動きを予測して釣りをすることになることが大半です。

一方、北条湾の場合は入口は一箇所しかありません。

ある日突然川からフィッシュイーターが流れて来た…

桃太郎の桃ではないので有り得ません。

ある日突然空から降って来た…

これも有り得ません。

北条湾に於いては、湾の入口方面をまず注視し、釣り座を構える際に余程海が荒れていなければ、小魚達がプランクトンを食べる際に出来る波紋が出来る場所に釣り座を構えることが重要になってきます。

そして、波が荒れていなければ…という前提になってしまいますが、活性高くアタックしていれば明らかに小魚を追い回す時に出来る派手な波、ナブラなどが出来ます。

問題なのが北条湾内にフィッシュイーターが入って来たけど、恐ろしく活性が低い時です。

北条湾で泳がせ釣りなどで、活餌を現地調達する場合は、サビキ釣りなどで活餌にする小魚を釣ると思いますが、このサビキ釣りでの魚の釣れ方を良く観察して下さい。

この記事を書いている時点で、北条湾に入って来るフィッシュイーターが捕食しているのはトウゴロウイワシとカタクチイワシです。

直近でサビキ釣りで釣れる魚の中で、釣果実績としてあるネンブツダイ、ウミタナゴ、カサゴ、メバルなどは対象外です。

勘の良い方ですと、この時点である規則性に気付かれると思いますが、フィッシュイーターが捕食しているのは回遊性の小魚で、ネンブツダイ、ウミタナゴ、カサゴ、メバルは根魚です。

根魚も回遊性の小魚も釣れる場合は、全体的な魚の活性も高くフィッシュイーターが北条湾内にいない時です。

潮汐のタイミングなどを考慮し、根魚は釣れるけど回遊性の小魚は釣れない…

こういう時は見た目では分かりにくいですが、フィッシュイーターが北条湾内に入って来ている可能性は極めて高いです。

回遊性の小魚達の天敵がいれば、仮にフィッシュイーターが活性高くアタックしていなくとも、狙われる側からすれば戦々恐々とし、メシなど食っている場合ではありません。

小魚達はかなりの数の群れで行動し、一応彼らなりに逃げる術があるので、その場から一目散に逃げて北条湾から出て行く…ということはまずしません。

小魚達にとっても、プランクトンが豊富な大事な餌場ですので、一時的に逃げフィッシュイーターが北条湾から出て行くのを基本的には待つスタイルです。

そして、釣り座を構える時に、小魚が作る小さな波紋…と申し上げましたが、これが非常に重要で、小魚達の群れがいる=小さな波紋が出来る=そこにプランクトンがたくさんいる…なんです。

そして、フィッシュイーターの活性が低い時に、小魚達の動きではなくフィッシュイーター自身の動きで、北条湾内にフィッシュイーターがいるのかいないのか見極めるポイントは海面に出来る波の動きです。

これが見極められるようになると、かなりフィッシュイーターに対しての事前準備が早く出来るようになり、今シーズンのように露骨に活性が上がる時間が短くてもGET出来る確率が上がると思います。

ここまでお話ししました通り、活性が低い時のフィッシュイーターの動きは非常に鈍く、ただただゆっくり湾内を泳いでいるだけです。

こういう時は、表層付近をフィッシュイーターが泳いでいない時は、先に申し上げた小魚の動きで見極めるしかありません。

フィッシュイーターが表層付近に浮いてきた時は、小魚が驚いて小さく海面から飛び出す…ことや、さざ波程度の波が風の影響などにより出来ている時は、風に吹かれて規則的に出来ている海面の波と違う、若干不自然な波が出来る…フィッシュイーターがそれなりのサイズになりますと、潜水艦が潜望鏡深度で航行している時のような、のっぺりとした波…というより逆に波がなくなる…と、このような海面の変化が現れるのですが、泳ぐ速度は遅くとも海中をある程度の大きさの物体が動く際は、水(液体)に均一に圧力が掛かり、水は圧縮出来ませんのでその余波が必ず何がしかの形になって現れます。

これは比較的穏やかな海(場所・釣り場)である北条湾だから分かることで、外海に面した比較的常に波が高い場所では分かりにくく、まず目視で確認することは困難です。

ただ、北条湾の場合は先述しました通り、フィッシュイーターの気配をかなり感じ易いので、事前に活餌を多数確保出来た場合は、こういった不自然な海面の動きを見逃さず、おかしい…と感じたら全ての泳がせ釣りの活餌を活きの良いものに交換するなどするとヒット率は各段に上がります。

稀にさざ波をナブラ…と勘違いされている方がいますが、ナブラは明らかに狭い範囲でしか出来ず、周りの波の動きと異なります。

そして、この不自然な波というのは、こうだからこう…というような規則性はなく、その時の気象の状況と潮の動き(潮が満ちているのか引いているのか)で変わってきます。

ただ、何度も見ていると「アッ、これは…」と気付けるようになります。

どこをもって不自然とするのか…ここの判断が出来るようにするためには、経験値によるものが多く、文章や言葉では伝えきれない部分でもあります。

ん??

と思った時に、論理的に辻褄が合わない…

例えば南風(北条湾に於いては城ケ島方面から山側へ吹く風)の時に、北条湾の奥からやってくる小さな波があればそれは不自然な波です。

こういった、不自然な事柄を見つけ、一つ一つ潰していくと、徐々に魚の動きが読めるようになってきます。

釣り針にエサを付けて垂らせば魚は釣れる…

意外とそう簡単なことでもなく、釣りは意外と奥が深くハマると私のような釣りバカになります。

今シーズンは、下手をするともうフィッシュイーターには会えないかもしれませんが、来シーズンの参考にでもして頂ければ幸いです。

お気軽にご質問はお寄せ下さい。

私でお答え出来ることは、ご返答までお時間を頂く場合もありますが、必ずご返信致します。

2022年12月18日午前7時半頃の北条湾岸壁周辺の様子
2022年12月18日午前7時半頃の花暮岸壁周辺の様子

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本ブログの著者について

Koichi Otsuka

Author:Koichi Otsuka
犬派なのに猫とウサギと住んでいる、釣りと酒をこよなく愛する40代のオッサン。釣り歴は小学1年生(6歳)から40数年…■神奈川県内を中心に陸釣りに奮闘中。■釣行先は気分によって変わります、予めご了承下さい。■元自動車整備士ということもあり、極稀に車の記事が突然掲載されることがあります。■釣り専用Twitterアカウントにて、釣行時のリアルタイムな情報を配信しております。■釣行時、ツイキャスよりライブ配信もしております。詳細は【釣行時のライブ配信につきまして】をご覧下さい。

釣り歴が長いこともあり、今まで渓流、川、湖、そして海、ルアー、フライ等々あらゆる釣りを経験し、原点回帰とでも言いましょうか、最近は生まれて初めて魚を釣ったサビキ釣りにハマっております。一周回って更に深く掘り下げて釣りを楽しんでおります。本ブログは基本的にビギナーの方でも分かり易く書いているつもりです。そのため、余計な注釈や説明があり文章全体が長い構成になってしまうことを予めご了承下さい。

※猫についてはTV等に出演した先代猫は亡くなり、現在は二代目(兄妹猫)となっております
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サビキ釣りでメバル

サビキ釣りでオオモンハタ(幼魚)

サビキ釣りでイサキ(稚魚)

サビキ釣りでカタボシイワシ

サビキ釣りでメジナ(グレ・幼魚)

サビキ釣りでムツ

サビキ釣りでセイゴ(スズキの幼魚)

サビキ釣りでウミタナゴ

チョイ投げでマダイ(幼魚)

サビキ釣りで釣った魚を活餌にヒラスズキ

サビキ釣りで釣った魚を活餌にカンパチ

サビキ釣りでコノシロ

サビキ釣りで釣った魚を活餌にクロアナゴ

サビキ釣りでミナミハタンポ

サビキ釣りでメアジ

サビキ釣りで釣った魚を活餌にショゴ(カンパチの幼魚)

【番外編】サビキ釣りで釣った魚をエサにアカエイ 北条湾では死にエサや活餌でも活餌が弱ってくるとエイの格好の餌食になります。

青魚(アジ・サバ・イワシ)、毒魚、頻繁に釣れる外道扱いの魚種は掲載しておりません。
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