この記事を書いております、2021年1月24日ですが、本当は釣りに行きたかったのですが、週中早々より週末は雨になる予報が出ており、この週は週末に近付いても予報が変わることはなく、風も7m~8mの風速の予報も出ており、緊急事態宣言なども発出中ということで釣りに行くことは断念致しました。
この冬は、日本海側などでは記録的な大雪に見舞われ、度々道路が通行止めになるニュースや除雪が全く追い付かないニュースを目にしています。
温暖化進む中、昨冬の降雪量最少から一転なぜ大雪?(日刊スポーツ) https://t.co/nrMpNtPoui
— 【神奈川県】リアルタイム釣行記 @ Koichi Otsuka (@kic_iwashi) January 24, 2021
そんな日本海側とは打って変わって、太平洋側では雨がほとんど降っていません。
場所によっては、水不足で困っている自治体などもあります。
雨が降らない中、釣りに行こうと思っておりました1/24は、久しぶりの雨で本当は釣りよりも確認したいことがありました。
それは、北条湾内の今今居付いている青魚が、降雨によりどういう動きをするか確認したかったんです。
ブログで何度も同じ話をしておりますので、普段よりご覧頂いております方は、そろそろ耳にタコが出来そうだとは思いますが、そもそも北条湾に於いてサビキ釣りで狙う青魚は汽水域を始めとし、塩分濃度が低い海域が苦手です。
北条湾は深部に狭塚川という川が流れ込んでいるのですが、実際にご覧頂くと然程大きな川ではなく、普段流れている水量も少なく、一見するとそんなに影響があるようには見えないのですが、問題は川の大きさや水量ではなく北条湾という湾の地形に問題があります。
狭塚川
※赤丸の川が狭塚川です。
同じ神奈川県内ですので、何となくご想像頂けるかと思いますが、例えば江ノ島付近の片瀬川、平塚の相模川、鴨宮・小田原付近の酒匂川などの川が流れ込んでいる場所は、広大な相模湾にいきなり流れ込んでいます。
これだけ広く、潮の流れもある場所であれば、大きな川が流れ込んでいてもたいした問題はおきません。
そして、日本にはたくさんの汽水湖がありますが、この汽水湖の多くは元々は上記で申し上げました川のようにいきなり海へ流れ込んでいました。
しかし、汽水湖になった多くは川から流れてくる土砂が堆積し、「砂」で作られた「洲(陸地)」※を形成し、海への出口が狭まることで、川の水が滞留し汽水域が出来ています。
※「砂」で作られた「洲」を「砂州(さす)」と呼びます。
実は北条湾も似たような場所なんです。
「ハァ??」「何言ってんの?」と思われるかもしれません。
ここで少し汽水域の話から離れて、何で海の水は流れがあるのか…というお話しを少しさせて下さい。
一番最初にパッと思い付くのは、満潮干潮で起こる潮汐によって海の水の流れが出来ます。
しかし、それだけではなく、海底の高低差などでも海の水の流れは生まれます。
ご存じの通り、空気でも水でも暖かいものは上に行き、冷たいものは下に下がります。
海の中でもこの動きは絶えず起こっています。
つまり、海底に高低差がある場所では常に冷たい海水が深い場所を目指して流れ続けるので、海の中での水の流れが発生します。
もっと広義のお話しになりますと、海には海流があり一定方向で海の水は地球上を流れ続けています。
これは太陽で暖められた海水と風、海底の地形、地球の自転から起こっており、常に同じ方向に流れ続けています。
最後の項はあまり、今回の北条湾のお話しとは関係ありませんが、海の水の流れは川の水の流れのように視覚的に分かり易い、地上の地形の高低差だけで水が流れているわけではないということです。
そして、北条湾という湾は、何度もお話し致しましたが、ウナギの寝床のように非常に細長い地形をしています。
湾内の水深は5m~7mほどと思われ、北条湾内に極端な高低差はありません。
これに先ほどの汽水湖の話や海の水の流れの話しを、北条湾という場所に照らし合わせますと、潮の満ち引きの潮汐でくらいしか大きく水が動かないため、非常に海水が滞留し易い場所なんです。
その潮の流れが緩やかな湾に、雨で真水が流入しますと中々混ざり合いません。
今回の1/23・1/24の雨は、時間こそダラダラと長く降り続けましたが、あまり雨量はありませんでした。
こういう雨の降り方の場合は、少しずつ北条湾内へ真水が流入するので、然程大きな変化はないかもしれませんが、時間が長時間降り続けると、やはりそれなりの量になります。
汽水域が出来たり、極論を申し上げれば海水と真水が分離することもあるかもしれません。
そもそも海水と淡水は簡単に混じり合いません。
まとまった淡水が北条湾に流入すれば多かれ少なかれ確実に海水と淡水が分離した海域が出来ます。
ちなみに、余談ですが淡水より海水の方が重いので、分離すると海水が下、淡水が上に集まります。
また、日本国内でもありますが、海外などで大きな河川で海から海水が川を逆流する映像などご覧になったことがあると思いますが、これは海が満潮時などに、川の淡水の下に海水が潜り込み淡水を押し上げるように一気に海水が押し寄せることで起きます。
満潮で上げ潮時の海水の勢いが川の淡水とぶつかると、そのエネルギーを維持したまま川の淡水の下に潜りこみ川を遡る現象が起きます。
この冬の青魚(マイワシ)の行動は、かつてない動きをしており、降雨時にどういう動きをするか分かりません。※
※それを1/24に釣りに行けたら見たかったのですが…
平時での青魚の動きはこちら※にまとめさせて頂きましたので、宜しければご覧下さい。
※北条湾内でのサビキ釣りで狙う青魚が集まるポイント
ここからはあくまで個人的な予測ですので、参考程度にご覧下さい。
まず、先ほども申し上げましたが、青魚は汽水域や塩分濃度が低い海域が苦手です。
釣れるタナが極端に深くなる可能性があります。
これはアジに関しても同じ動きをすると思います。
この冬は恐らくコロナ禍で急に釣り人が増えた影響だと思われますが、北条湾岸壁側(製氷所の横からダイブセンターの辺り)にほとんど青魚が寄り付かず、北条湾の深部や花暮岸壁側に集中しています。
大量に川から真水が流入すれば、一時的であっても今今寄り付いている北条湾の深部からは離れると思います。
真水の影響が疑われる時に、北条湾へサビキ釣りに行かれる場合は、北条湾の深部を良く確認し魚影が全く見えない場合は、北条湾の深部以外に釣り座を構える方が無難かと思います。
平時の際は、前回の釣行記事でも書きましたが、気持ち悪いくらいのマイワシの群れが確認出来ます。
この群れが確認出来ない場合は、真水の影響を受けている可能性が非常に高く、真水が次から次へ流れ込んで来る場所の深い層にわざわざマイワシの群れがいる可能性は極めて低いです。
北条湾の中心付近に集まるか、一時的に北条湾を離れる可能性もあります。
ここのところ、この青魚が居付いている場所についていくつか記事を書かせて頂きましたが、お読み頂いた方の中には青魚達にとってリスクもたくさんある場所に何で集まるのか…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
これは、同じ川の影響なのですが、川が流れ込んでいる場所は有機物がたくさん流れ込んできます。
これに植物プランクトンが群がり、それを今度は動物プランクトンが狙い、その豊富なプランクトンを他の小さな生物が狙い、最終的には青魚のエサが豊富にあるということが言えます。
また、北条湾は様々な理由から海水が滞留し易い場所…と申し上げましたが、これは冬場には特に海水温が安定する場所と言えます。
近々の釣行記事をご覧頂いても、去年の12月あたりからは、地上の気温が10度であろうが氷点下であろうが、海水温は14度~16度付近で安定しています。
青魚達にとっては、デメリットよりもメリットが多い場所と言えるんだと思います。
あくまで予測ではありますが、降雨時、もしくは降雨直後で真水の影響を受けている場合は、以下の図の赤線の辺りに集結すると思われます。
ただ、このポイントは花暮岸壁側の岸壁で、常時係留されている船が多いことや、岸壁付近に車を駐車する場所がありません。
万が一、この一帯で釣りをされるようであれば、付近にコインパーキングなどもありますので、無理な駐車はなさらない方が無難です。
また、街灯があるにはあるのですが、非常に暗いです。
わざわざ雨の日に釣りに行かない…という選択も一つの手かと思います。
過去には降雨時や、何がしかの青魚達が嫌う条件が揃うと、群れが北条湾から出て行きしばらく戻って来ない…なんてこともありました。
しかし、この冬の様子を伺っていると、青魚の群れが北条湾から出てもおかしくない状況でも、半ば無理矢理北条湾内に残っているように見受けられます。
この冬は余程のことがない限りは、冬場の間は北条湾内に青魚の群れはいると思っています。
平時の時のポイントに加え、降雨時などはタナにとにかく注意して下さい。
夜間帯や未明などは、群れが海面から見えないレベルまでタナが深くなることもあります。
この冬は雨の日が少ないことや、わざわざ寒い中雨に濡れながら釣りをするのも…という気も致します。
宜しければ参考にしてみて下さい。
次週は土日共に中潮と、潮周りは悪くありません。
釣行の際は、またご報告させて頂きます。
■2021年版 北条湾に於いてサビキ釣りでの要点まとめ
・北条湾内でのサビキ釣りで狙う青魚が集まるポイント
・北条湾内において雨や真水による青魚への影響について
・北条湾の青魚は魚の習性を利用して釣る
・活性の上がり易いタイミング
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